ラ・ラ・ランド
映画を観てきました。
なんといってもタイトルが秀逸で、観たい、と思わせる「ラ・ラ・ランド」。
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ここからはネタバレ(spoiler)も含みます。
コピーで「観る者全てが恋に落ちる」と言っているし、予告編は「雨に歌えば」みたいに浮かれた感じで素敵だと思って見に行ったら、予想とは違う映画でした。
概要は、夢を追っている二人が出会い、恋をして、すれ違って、人生が続いてゆく話。
底抜けに明るい出だしとはガラッと変わり、20代の男女が夢をかなえたくてもがき、現実に直面する様子が描かれています。
前半は恋の高揚感の横で、思い描く理想の自分と現実とのギャップに苦しむ二人。
夢を最優先にするのか、愛する人のために行間読んで行動するのか?
全体としては、予想と全然違ったけど良い映画でした。
何より画面全体の色使いがきれい。
歌って踊って超ハッピー!というノリではありません。
みもふたもない言い方をすると、ボリウッドの歌って踊る映画を、ハリウッドで「雨に歌えば」的な雰囲気で作ってみました、という感じ。
同じく歌う映画(というかセリフが全部歌になっている)名作「シェルブールの雨傘」を、昔友人が「”人生って結構つまんないよね”っていう映画だと思う」と言ってましたが、まさに!
ラ・ラ・ランドは、うまくゆくばかりじゃない人生に、その時その時真摯に向き合う様子を描いたのではないかと思いました。
陰謀論や、世界人類を救ったり、正義感に燃える話には食傷気味な私には、とても楽しめました。
ラストで、恋愛と自己実現の間に挟まれていた二人が、どちらも自分の夢を優先させた、というのは日本の映画ではあまり見ない展開。
なのに、「もしもあの時・・・」という回想シーンに結構な時間が費やされていたのは、映画のターゲット層が同じような経験をした大人向けなのかと。
ちなみに、一番印象に残ったのは、映画後半でエマ・ストーンが歌う様子がアップになるところ。
思わず口元を凝視してしまったのは、発音矯正自習中だからなのですが、ここだけ切り取って何度も見たいわ。